≪紀行文≫ |
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〜〜〜初夏の陽気の西蒲三山をフルコースで歩きました〜〜〜 |
昨年の西蒲三山縦走は、38名の申し込みがあり山行計画書を作成し配布して準備を終えたのですが、コロナの為に中止となりました。今年は、昨年実施できなかった西蒲三山縦走から再開したいとの思いが強くありました。
当初予定した4/4(日曜日)は、10日前からの予報ではその日だけ雨模様で、このままでは中止の懸念が持たれました。しばらく様子を見ましたが予報は好転しない事から、人数が減っても晴れが期待できる土曜日に1日前倒したほうが良いと、6日前の月曜日に決断しました。その結果、参加者は19名から13名へと少なくなりましたが、悪天候中止の可能性はほぼなくなったと思われました。その代わり、金曜日・山行前日の予報では最高気温が22℃まで上がる予報で、まるで夏が来たようです。早朝の寒さと、日中の暑さの両方の心配がありました。
当日の早朝、5時出発の30分前に角田浜に到着したのですが、既にほとんどの方が集まっていました。三山縦走に対しての強い思いや、気合の様なものを感じました。
今日の目標は、もちろん進捗にも依りますが、間瀬峠からの沢道を歩く事、剣ヶ峰を登る事、そして晴天の土曜日で多宝山の山頂は混む心配から昼食を多宝山頂から先の大平園地にしたい事を伝えて出発しました。ただし長丁場なのでマイペースで楽しく歩く事が前提です。
準備を整え、10分程早く駐車場を出発。最低気温は8℃の予報でしたが、幸いにしてそれ程寒さは感じませんでした。宮前登山口に着く頃には、体も温まったので一枚脱ぎます。ヘッデンも要らない明るさです。
宮前コースの急登を登り切り、角田の山頂には予定より10分程早く到着しました。朝食の時間として20分程を予定しましたが、風が少しあって長く休むと体が冷えるので、少し早めに出発です。次は五ヶ峠を目指します。 |
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宮前登山口、ヘッデンをしまいます |
宮前コースの急登を登る |
角田山頂から五ヶ峠を目指します |
8:00、五ヶ峠着。予定よりも15分程早くなりました。この辺りは、いつもコシノコバイモが咲いています。今年もポツリポツリと咲いていて、我々を出迎えてくれました。10分の休憩時間としたのですが、かなりの方がザックは降ろしません。まだまだ元気いっぱいです。 |
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五ヶ峠着、予定より15分早い |
今年も咲いていてくれました |
ザックは降ろしません、まだまだ元気です |
福井山、樋曽山と順調に歩きます。福井山を過ぎた辺りで、薄茶色でしっぽの大きな子犬程のかわいらしい動物が谷に下りてゆくのを見かけました。写真は取れませんでしたが、イタチの仲間のテンの様です(事務局長からも目撃情報がありました)。
樋曽山を過ぎた辺りは特にカタクリの密度が濃く、その素晴らしさに歓声が上がります。例年雪割草が多い所ですが、山行日が2週間ほど遅い事からこの辺りの雪割草は既に終わっていました。その代わり、カタクリとトキワイカリソウが見頃を迎えています。
291mピークを下る急坂でラショウモンカズラが咲いていました。三山縦走では初出演?です。次の250mピークでは、シュンランが毎年の通り咲いています。写真休憩を取りました。 |
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樋曽山過ぎのカタクリの群生 |
素晴らしさに歓声があがりました |
シュンラン、毎年楽しませてくれます |
ここまで来ると、目の前に多宝山が大きく迫ってきます。少し下れば間瀬峠もすぐそこです。
間瀬峠で一息入れた後は、迷わずに恒例の沢道に入ります。入口で大きな飼い犬が乱入してきました。トラブルが無くて良かったです。
石瀬峠までの沢道には大小4カ所の渡渉があり、最初と最後の渡渉が少し難儀です。沢沿いには、ニリンソウが群生していました。途中で、5人のパーティが追いついてきたので先に行ってもらいました。同じ様に三山を縦走していて、これから先黒滝城跡までほぼ同じようなペースで歩きました。三条の山の会だそうです。
間瀬峠から40分程で石瀬峠に到着。これから多宝山の山頂迄の標高差440m程の登りに備えます。 |
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多宝山が迫って来ました |
間瀬峠先の沢の渡渉、難儀です |
石瀬峠着、山頂まで440mの登り |
1時間ちょっとの登りですが、気温が高く、まるで初夏の様です。汗もたっぷりと絞られました。多宝山には予定よりも30分程早く、12時すこし前に到着しました。予想通り多くの登山者が休憩していたので、密を避けるためにも先に進むことにしました。
大平園地にも観光客や家族ずれの姿もありましたが、こちらの方が広々としていて、日影も得られて快適に食事が摂れました。
お昼の時間は30分程で切り上げます。この先は観光客も多い事から出来るだけ休まずに弥彦山頂迄歩く事にしました。自販機での水分補充も手短に済ませます。
13:20弥彦山頂着。二礼四拍で縦走の完歩をお祈りしました。神社の方が奥宮の説明をしてくれました。右が男の神様、左は女の神様が祭られていて、弥彦は縁結びの神様でもあるとの事でした。
集合写真を予定したのですが、カメラが不調で写真は取れませんでした。ごめんなさい。 |
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多宝山山頂手前の急登を登る |
大平園地の日陰で昼食としました |
弥彦山は密(不調)の為、写真も素通り |
弥彦山を後にすると、観光客も登山者も少なくなりホッとします。いつもは泥濘で歩きにくい所も、今年は乾いていて助かります。能登見平への下りは小石で滑りやすく、注意が必要です。
能登見平の先では、これから歩く雨乞山、剣ヶ峰、国上山が一望できる所があります。まだまだ先は長いですが、国上山まで残りは3時間ほどで、全行程の3/4程を歩いた事になります。振り返りと弥彦山が大きく見えていました。 |
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これから歩く雨乞山、剣ヶ峰、国上山 |
振り返ると弥彦山が大きいです |
雨乞山で日影を求めて休憩 |
雨乞山14:30着。猿ヶ馬場峠、猿ケ馬場分岐を経由して、15:15搦手道入口に到着して休憩します。例年この場所で休憩していて、いつもなら座り込んでの休憩となるのですが、今年は皆さん元気でザックも降ろしません。楽山会の強者がそろった様です。 |
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猿ケ馬場分岐まで下りてきました |
搦手道入口、ザックは降ろしません |
黒滝城跡への急登を登ります |
黒滝城跡への登りは、距離は短いのですが急登で、10時間歩いた後の登りは辛いものがあります。倒木を過ぎると沢沿いの道となり、ここだけは泥んこ道での急な登りです。黒滝城跡に上がると、これまで超えてきた弥彦山と多宝山、その奥に角田山が裾野だけを見せていました。 |
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立派な泥んこ道 |
黒滝城址からの弥彦山と多宝山 |
咲き始めのタムシバも良いです |
黒滝城跡を降りると林道に出ます。林道を左に行けば、剣ヶ峰をショートカットして国上山に向かうことが出来ますが、今日は当初の予定通り横切って剣ヶ峰に向かいました。
剣ヶ峰の山頂手前から、カタクリの密度が濃く、一見の価値ありです。山頂で写真休憩ですが、ザックを降ろす場所もない程です。やはり登って来て良かったです。 |
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剣ヶ峰手前、密度が濃いです |
カタクリの中を歩きます |
剣ヶ峰山頂で写真タイム |
剣ヶ峰を後にして、最後の国上山の登りに取り掛かります。この登りではまだ雪割草が残っていて、我々を応援してくれました。
歩き始めてから、ほぼ12時間でようやく国上山に到着です。ここで集合写真を撮りました。歩き通した達成感と満足感でいっぱいです。皆さんから素晴らしい笑顔のプレゼントを頂きました。 |
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国上山下山途中からの弥彦山と多宝山 |
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国上山山頂での集合写真、満面の笑顔です |
12時間半、よく頑張りました |
今日歩いた成果は、活動時間=12時間37分、歩行距離=23.0km、累積上り=2082m、累積下り=1957m。
今年は13名の参加があり、全員が完歩することが出来ました。それに間瀬峠からの沢道と剣ヶ峰を歩く「フルコース」です。朝の5時から12時間半を、最後まで元気に、そして楽しく歩き通してくれた皆さんに感謝です。ありがとうございました。80才になられたDHさんの参加もありました。14年先の自分が西蒲三山縦走が歩けるか大いに疑問は残りますが、少しでも近づけるようになりたいと思っています。
来年も多くの方の参加をお待ちしております。
≪応援してくれたお花達≫
・オウレン・・・ほぼ終了した模様。輪状の実(袋果)が沢山。
・雪割草・・・・最終盤、国上山の上りでまだ沢山咲いていました。
・カタクリ・・・全山に沢山。密度の濃い所が剣ヶ峰の他にも。
・イカリソウ・・今が盛り、ほぼ全山に。
・ニリンソウ・・間瀬峠からの沢道で。例年の3/20過ぎには、まだの様です。
・ラショウモンカズラ・・・今年初めての出演。
・シュンラン・・いつも通り咲いていました。
・スミレ、キクザキイチゲ、ヤマエンゴサク、ショウジョウバカマ・・・・沢山、沢山咲いていました。
・ソメイヨシノ・・・国上寺の駐車場と帰りの車窓から。ほぼ満開。今年はとても速い。
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